令和五年二月七日、出雲市ニューウェルシティ出雲にて令和四年度研修会・臨時理事会が開催された。
研修会では講師に大阪大学大学院教授稲場圭信氏をお招きして「寺院と僧侶による災害への備えと対応」と題しご講演いただいた。また災害時の活動事例報告として、松江市曹洞宗宗淵寺板倉省吾住職と同じく松江市曹洞宗法船寺上野泰裕住職にそれぞれ発表いただいた。
稲場教授のご講演では、多発する自然災害に対し、寺院や僧侶ができる社会貢献活動についてお話をいただいた。稲場教授は災害時における宗教家による支援の実践と協働を「防災と宗教」クレド(行動指針)として策定に尽力された方である。講義の内容もこの行動指針が色濃く表れていた。その行動指針とは「①災害について学ぶ」「②災害に備える」「③災害時に支える」「④災害復興に歩む」「⑤連携の輪を広げる」以上五項目である。こうした講義を受け「防災」を宗教者の使命の一つとして取り組んでいくことがより求められ、社会や行政との連携を広める時代になったのだと改めて感じた。
また板倉師には東日本大震災復興支援として被災地での傾聴活動についてのお話をいただいた。上野師には令和三年島根県東部地方における豪雨災害での曹洞宗寺院の被災状況とその後の対応についてお話をいただき、僧侶による災害支援の実践について参考になるご教示をいただいた。
研修会終了後、引き続き臨時理事会が現地出席者十一名リモート名三名委任状十九名にて開催された。また全日本仏教会和多総務部長(当時)が当日には来賓としてご臨席された。主な議題として「加盟宗派団体登録寺院数届出について」「協賛団体・賛助会員募集検討について」を上程しそれぞれご承認をいただいた。